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介護保険改正
介護保険は3年に1度大幅に改正されます。
次回の改正は平成30年4月からということであと1年となりました。
次回改正でずっと改正案としてあがっていたのが軽度者(要支援~要介護2)の福祉用具の自己負担化です。
今まで福祉用具のおかげで生活の自立が可能でした。
しかし、自己負担化で負担額の増加により歩行器などが使えなくなり、活動量の低下の原因になるのではないかと言われています。
そのことが利用者の重症化を招き、さらなる介護費用の増大が見込まれるのではないでしょうか。
介護保険制度の厳しい状況
今回はなんとかこの改正案は多くの反対もあり否決されましたが、消費税増税の先送りや団塊の世代の高齢化、少子化などの問題もあり財政的に介護保険制度が厳しい状況にあることには変わりありません。
福祉用具は利用する方のできない行動をできるようにすることで、介助者の介護負担が軽減されます。
自己負担化によって重症化を招くことだけは避けたいものです。
今回なぜ財務省が福祉用具レンタルにターゲットを絞って改正案を厚労省に出したかというと、前回の改正から福祉用具は介護報酬額が下がることなく上がり続けているからです。
果たして福祉用具レンタルサービスは税金の無駄遣いなのでしょうか?
答えは「NO!!」だと私は思っています。
なぜなら福祉用具はコストパフォーマンスがいいんです。
歩行器を使って自分で買い物に行く
自分で買い物に行けなければヘルパーさんに買い物に行ってもらう必要があります。
ヘルパーさんは1回につき約2,000円以上(利用者負担200円以上)掛かります。
買い物は1ヵ月に1回ではすみませんよね。
でも、歩行器であれば1か月で2,000~4,000円(利用者負担200~400円)です。
ベッドからの立ち上がりに手すりをレンタルして転倒予防
手すりも1ヵ月レンタルして2,000~3,000円(利用者負担200~300円)です。
転倒して骨折すれば入院費や医療費、薬代など多くのお金が掛かります。
どうでしょうか?福祉用具のレンタルってコストパフォーマンスいいと思いませんか。
ニュースなどで福祉用具の自己負担化の改正案のトピックスが出ることが多く、もう福祉用具を使うことができなくなるのではないかと噂され、ご利用者様から多くの質問をいただきました。
今回はそのままのサービスの継続ができそうなので安心です。
しかし、先ほど言ったように介護保険制度が財政的に厳しい以上、要支援の方の介護保険制度からの除外や介護保険料の負担増加、利用者負担額の増加など今後大きな改革は免れられないでしょう。
これからも私たちは福祉用具を扱う専門家として国に対して声をあげていかなければならないと思っています。
大分県大分市古国府9-1
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