介護のお悩み解決ブログ

2023.4.30介護のお困りごとを福祉用具で解決!~徘徊編~

「徘徊」とは、認知症の行動・心理症状の1つです。
徘徊の根本的な原因は、本人の認知機能の低下、特に短期記憶の障害と言われています。
家を出て行った後、本人の記憶障害及び見当障害によって、自分のいる場所や時間の感覚が曖昧になり、道に迷ってしまったり、途方もなく歩き続けてしまいます。

 

徘徊行動に繋がる3つの要因


認知機能の障害だけでは徘徊行動には繋がりません。
環境的要因、身体的要因、心理的要因が関係しており、徘徊する症状が出る場合、その人なりの理由や背景があって、外に出てしまうのです。

 

環境的要因

いま自分のいる場所に見覚えがない、居心地が悪くて落ち着かないなどの環境的要因から徘徊が起こることがあります。
認知症の方にとって、環境が変わることは混乱を招きやすいため、本人の居心地のいい環境を作ることが必要になります。


もし、介護が必要になったとしても大きく環境を変えないことも大切です。

 

環境_家

 

身体的要因

「お腹の調子が悪くてトイレに行きたい」や、「お腹が空いてなにか食べたい」「のどが渇いてなにか飲みたい」などの理由があっても、短期記憶障害によって本人はその理由や目的の場所自体が分からなくなってしまうのです。


そんな身体的違和感を抱えたまま、どうする事もできずに徘徊してしまう事があります。
その場合は、飲食をすると気持ちが少し落ち着くことがあります。


また、腹痛や頻尿などの排泄状態は主治医に相談して服薬を見直してもらう事などで徘徊が落ち着く場合もあります。

飲食_身体的要因

心理的要因

心理的なストレスも徘徊に繋がる理由のひとつです。
認知症の方が夕方になるとそわそわして落ち着かなくなり、やたらと外に出かけようとすることがあります。
認知障害によって本人の見当がつかなくなった事が原因ですが、そこに不安や焦燥などが加わり、徘徊が起こってしまいます。


元々の生活習慣を実行しなければ、と言う衝動に駆られ、落ち着かなくなり、外に出てしまいます。
その場合は、本人のストレスを軽減させることで徘徊の症状が改善できる可能性があります。

 

夕方_徘徊

 

 

徘徊がはじまった時の対処法

認知症で徘徊がはじまった場合、人の見守りによる対処法と介護・福祉用品を活用する対処法があります。

 

人の見守りによる対処法とポイント5つ

 

否定しない・話を聞いてみる

徘徊している本人の行動や言動を否定しないことが大切です。
本人には徘徊する理由がありますが、それを理解する事は難しいことです。

 

しかし、それを否定したり怒ったりすると、負の感情だけが残ることになり介護者への不信感に繋がってしまいます。
まずは理由を尋ねるなど、話を聞いて傾聴する事で本人が納得する場合もあります。

 

他のことに気をそらせる

本人の「早く家に帰らないといけない」などの気持ちから、外に出ていこうとしている方に対して、「お迎えが来るので、それまで家の中で待っていましょう」と声をかけたり、「外は寒いので上着を着ましょう」などと別の行為につなげます。
こうして他のことに気をそらせることで徘徊しようとしていた理由を忘れて、落ち着くこともあります。

 

仕事や役割などの作業を与える

何もすることがなく、ボーッとしていると何かしたくなり、動き出したくなることがあるように、認知症の方は現状が理解できずに焦燥感にかられることがあります。
そうなることがないように、何か簡単な作業を与えると自己肯定感も満たされ、落ち着いていられる事も多いです。

 

適度な運動で生活リズムを整える

介護で負担となるのが夜間の徘徊です。

これを防ぐためには、日中に散歩するなど適度な運動をして満足感を得ることで夜間もスムーズに眠れるようになります。

認知症では昼夜逆転が生じやすくなってきますが、生活リズムを整えることが徘徊の予防にも繋がります。時には徘徊を止めずに一緒に歩くのもいいでしょう。

運動_高齢者

 

デイサービスなどの介護サービスを利用する

デイサービスでは、日中の活動量を確保する事もできますし、認知症を理解している専門のスタッフが適切なケアをしてくれます。

 

また、介護サービスを利用することで介護者の負担も軽減できます。
介護者の休息も大切です。こういった介護サービスを上手に利用して無理のない介護をしていきましょう。

 

デイサービス_活動

 

介護・福祉用品を活用する対処法

 

移動する動線の転倒リスクを軽減させる

身体的にも介護が必要な方が認知症により徘徊してしまう場合、いちばん考える必要があるのが「転倒リスク」です。
認知症の方は、自分が安全に歩けない事を忘れてしまい、歩こうとします。


そのため、まずは移動する動線につまずく危険のあるものを置かないこと、手すり設置や目の付きやすいところに杖を置いておくなどの対処法で転倒リスクを軽減しましょう。

高齢者_転倒

服や持ち物に名札を付ける

徘徊で帰り道が分からなくなった場合、本人は自分の名前や住所を言えないことが多くあります。
服や持ち物に名前と連絡先を書いたりすることで、発見者が家族に連絡できるようになり、早い発見・対応ができます。

 

 

徘徊したことに早く気づく

ひとりで外へ出て事故にあったり、戻ってこれなくなるなどの危険があります。
GPS端末を専用の靴にセットしたり、ポケットに入れておいたり、ドアセンサーや離床センサーによって、いち早く行動の開始に気づけるようにする対処法もあります。


その他にも、離床や徘徊を知らせる福祉用具がたくさんあります。
それらを「徘徊感知機器」と呼びます。
様々な商品があるので、詳しくご紹介します。

 

 

徘徊感知機器について

「ベッドから下りる」「部屋から出る」といった徘徊のはじめの兆候を感知し、ご家族に知らせて、徘徊を見逃さないようにすることでご家族の心労や体力の消耗を防ぐことができます。


また、歩行に不安がある方の場合、ベッドから体が離れた瞬間を捉え、ご家族が見守りにいくことで、転倒などによるケガを防ぐことができます。

 

 

徘徊感知器の種類

 

ベッドから離れた時に知らせるセンサータイプ

ベッド上や足元の床にセンサーの入ったマットを設置します。
ベッドから起き上がったり、ベッドから離れた時に、別の部屋にいるご家族にチャイムやメロディ、ランプの光などで知らせます。


≪家族コール3A:床センサー≫
ベッドサイドや出入口にも手軽に設置ができるマットタイプの床センサーです。
マットに足が着くとメロディチャイムで知らせます。
ひとり歩きが心配な方にオススメします。
家族コール3A_床センサー

 

≪家族コール3B:ベッドセンサー≫
ベッドの上体の下に敷くシートタイプのベッドセンサーです。
ベッドから起き上がると、メロディチャイムで知らせます。
動きが速い、下肢の筋力が低下している方など、最も早めの報知が必要な方にオススメします。
家族コール3B_ベッドセンサー

 

ドアや玄関を通過した時に知らせる赤外線タイプ

玄関やドアにセンサーを設置します。
ご利用者様が前を横切ったり、ドアを開閉したときに知らせます。


≪家族コール3C:超音波・赤外線センサー≫
センサーを設置し、超音波・赤外線で感知します。照射範囲に入るとメロディチャイムで知らせます。
起き上がりや立ち上がり、部屋の移動などに応じた設置場所によっていろんな使い方ができます。


設置場所が自在に変えられるので、ご利用者様の状況に合わせて報知のタイミングを調整することが出来ます。


家族コール_3C_メロディ

 

≪家族コール3D:ドアスイッチ≫
ドアを開けるとメロディチャイムで知らせます。
扉の動きで確実に動作するため、部屋から出るタイミングで報知が必要な方にオススメします。


家族コール_3D_メロディ

 

ご利用者様が携帯する発信機タイプ

小型の発信機をご利用者様自身が持ち、家族は専用のサイトで探すことができます。
ご利用者様が発信機を外してしまわないように、衣服に縫い付けたり、靴に取り付けたり、工夫をする必要があります。


≪認知症徘徊検索GPS どこさいる≫
位置情報検索可能な小型のGPS端末で、スマートフォンやパソコンから専用のサイトへアクセスすることで、地図上に現在位置を表示します。
ご利用者様がGPS端末を持ち運び忘れるといった場合は、別売りで専用のシューズもあり、シューズの中にGPS端末が取り付けられるので、持ち運び忘れ防止にもなります。


どこさいる_GPS

 

徘徊感知器を選ぶときのポイント

 

設置する場所をしっかり検討する

本人の見守りが必要なところがどこなのか、よく検討する事が大切です。
ご利用者様の行動をどの時点で知りたいのか、ご家族のニーズによって選ぶタイプも変わってきます。


また、住環境にも左右されるため、家のどこに設置すれば一番効果的なのか、よく検討してから設置します。

 

 

感知を知らせる方法は、家族全員がなじみやすいものにする

ご利用者様の行動を知らせる方法は、チャイムやメロディ、光るランプなど、機器によって違います。
聞きなれない音や光でご利用者様が驚くことがないように気を配ることが大切です。


また、住宅事情によっては電波の届きにくいケースもあるため、事前の確認が必要です。

 

ご利用者様が気づきにくいデザインや形状のものを選ぶ

認知症の方の中には、慣れない機器に違和感を持ち、発信機を外したり、コンセントを抜いたりする方もいます。
なるべく目立たないデザインで電池対応ができる機器がおすすめです。

 

 

介護の悩みはダスキヘルスレント大分南ステーションへ


ご家族が徘徊を始めたら、介護のプロへ相談するという方法もあります。
ダスキンヘルスレント大分南ステーションでは、徘徊の原因や対処、予防を熟知している福祉用具専門相談員がおり、介護に関する相談も受け付けております。

徘徊の対策や予防は早いほど効果が出やすいので、「もしかしたら・・」と感じたらぜひお気軽にご相談ください。

 

 

 

 text= AIDA LINK㈱介護事業部